産業用エアコン室外機の遮熱対策×サーモバリアフィット使用の特注カバー


以前、得意先のお客様より「エアコン室外機にも遮熱対策を行い、空調効率の変化を検証したい」というご依頼がありました。
今回の対象は一般家庭用のものとは異なり、高さが1mを超える産業用の大型エアコン室外機でした。
通常市販されている室外機カバーではサイズが合わないため、特注の遮熱カバーを製作することになりました。

使用した遮熱材は、当社で取り扱っている「サーモバリアフィット」です。
本来この素材は屋内向けで、遮熱性には優れるものの、耐候性や強度の面ではやや劣るため、外部使用には不向きとされています。
しかし、担当の方からは「遮熱性能だけでなく、経年劣化の様子も含めて確認したい」とのご要望があり、実験的な意味も含めて今回の採用に至りました。

室外機カバーはフルオーダーメイドで対応

今回のような大型室外機に対応するには、単に遮熱シートを被せるだけでは済みません。しっかりと遮熱効果を発揮するためには、サイズの正確な採寸が不可欠です。加えて、担当の方からは「メンテナンス時にもカバーを外さずに対応できるようにしてほしい」という要望がありました。

そのため、以下のような仕様を検討しました。

  • 室外機の形状に合わせた図面作成
  • 各部寸法を正確に測定し、縫製加工
  • メンテナンス開口部にはマジックテープを採用し、着脱可能に設計
  • 配管部分など、突出箇所にも柔軟に対応する裁断処理

いざ納品・設置へ。フィット感は抜群!

納品時には「本当にジャストサイズで納まるだろうか…」という不安もありましたが、計測・縫製・加工ともに精度良く仕上がっており、室外機全体をしっかりと覆うことができました。

遮熱カバーは、シルバー面を外側にすることで、太陽光の反射効果を最大限に発揮。さらに、室外機の上部と側面を中心に、太陽の直射を防ぐことで、冷房時の熱交換効率が改善されることが期待されます。

今後の効果検証にも注目

今回の室外機遮熱カバーは、性能試験も兼ねた導入です。今後はお客様ご自身で、以下のような点について検証を行っていただく予定です:

  • 室外機周辺の温度変化(カバー装着前後)
  • 空調効率の変化(消費電力や冷却スピードなど)
  • サーモバリアフィットの経年劣化の具合(色褪せ、破損など)

産業用施設では、空調設備の稼働時間が長いため、わずかな効率改善が年間を通して大きな省エネ効果に繋がる可能性があります。そのため、遮熱カバーによる効果が具体的に数値で見えてくれば、今後の省エネ対策にも大きな意味を持つことでしょう。

おわりに

今回のような「遮熱+メンテナンス対応の特注カバー」は、現場ごとに仕様が異なるため、すべてオーダーメイドでの対応となります。

エアコン室外機の遮熱対策を検討されている企業様・施設管理者様は、ぜひお気軽にご相談ください。遮熱材の選定から施工方法まで、用途に合わせたご提案をいたします。


当社では、愛知・岐阜・三重をはじめとする東海地方・中部エリアにて、建築一式工事や各種営繕工事を行っています。
また、遮熱材「サーモバリア」の正規代理店として、建物の用途や構造に応じた遮熱対策のご提案と施工にも取り組んでいます。
暑さ対策に関するご相談や現地確認、お見積もりなど、まずはお気軽にお問い合わせください。

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