【ドローン活用事例】エレベーター昇降路での雨漏れ調査と外壁点検を行いました


先日、ある工場の事務棟にて、エレベーター会社の担当者が定期点検を行っていた際、エレベーター昇降路内に雨漏れの形跡があるとの情報をいただき、調査に伺いました。
今回の対象となったのは、工場敷地内のエレベーター専用の建屋部分。
私たちも普段はあまり立ち入らない場所ということもあり、昇降路内に入るのは初めての経験でした。狭くて縦に長い空間に足を踏み入れた瞬間、「映画で見たようなアクションシーンの舞台みたいだな」と、少しドキドキしながらの調査となりました。

昇降路の外壁にはALC(軽量気泡コンクリート)パネルが使用されており、目視調査を進める中で、ALCの板間目地からの漏水と思われる跡を確認しました。
また、壁面には数か所クラック(ひび割れ)も見受けられ、そこからの雨水の侵入が疑われる跡も発見。
外部から雨水が入り込み、昇降路内に伝っていた可能性が高いと判断しました。

しかし、エレベーター建屋は高さがある構造で、地上からでは上部外壁のクラックの詳細な状態や位置までは確認が難しい状況。
脚立や梯子では到底届かない高さのため、安全面と作業効率を考慮し、今回はドローンを使用して外壁調査を行うことにしました。

ドローンを使うことで、今まで見えにくかった外壁上部の状態がはっきりと確認でき、クラックの場所や大きさ、ALC板目地のシーリングの経年劣化具合など、詳細な情報が得られました。また、建物のおおよその高さも測定でき、今回の建屋の高さは約22メートルであることが判明。
これは、後の補修工事を見積もる上でも非常に重要なデータとなります。

例えば、仮設足場を設置するか、高所作業車を使用するかといった選定の基準にもなり、施工方法や費用の目安を事前に検討することが可能となります。
これにより、工事の計画や見積もり作成をより正確かつスムーズに進めることができました。

さらに、ドローンで撮影した写真は、報告資料としても非常に有効でした。実際の外壁の状況を視覚的に把握できるため、お客さんや施工協力業者様にも分かりやすく説明することができ、補修の提案にも説得力を持たせることができました。

近年ではドローンの性能も飛躍的に向上しており、狭小地や高所といった調査が困難な場所でも、安全かつ迅速に現地状況を把握することが可能です。
今回のような外壁調査をはじめ、屋根の点検や高所設備の確認など、様々な場面でドローンの活用が広がっています。

私たちのような建設業においても、テクノロジーを活用することで、より安全で効率的な調査・施工提案が可能になります。
今後も現場に応じた最適な方法を選びながら、確実な施工につなげていきたいと思います。

今回のような外壁点検や雨漏れの調査、ドローンを用いた高所診断など、ご相談がありましたらお気軽にお問い合わせください。


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